2022.12.23
回りながら落下する、不思議な飛行体の謎を解明しよう!キット教材「とばせ!フライング ラボ」紹介
Vol.ガーネット(1月号)では、新しい教材「とばせ!フライング ラボ」が届きます。
「とばせ!フライング ラボ」は3ヶ月間にわたって毎月違うテーマのものが登場します。
「この教材でどんな力がつくの?」にお答えする教材解説と、もっと深く知りたいお子さま向けの発展編の情報等をこの記事でお伝えします。

「とばせ!フライング ラボ」で届けたい体験
今月号の「とばせ!フライングラボ」のテーマは「回転落下」。
紙でできたシートのかたちを工夫して、落ち方の違いを観察することを通して、空気抵抗といった物理的な現象に親しむ教材です。
素材は同じ紙でありながら、メガネ型やプロペラ型といった形を変えることでそれぞれの落ち方に違いが出ます。
普段意識することの少ない空気抵抗について、流体力学等の事前知識無しで視覚的にわかりやすく体感できます。植物の種や、プロペラの形等、身の回りにある不思議な形の持つ意外な合理性にふれてみましょう。

なぜ「回転落下」をテーマに選んだのか?
この教材では、「見ればすぐやることがわかる」「自分で工夫すると、その違いが体感できる」といった、いわば体験の瞬間最大風速を大切にしています。
「手を離すと落ちていく」という手軽さは、「とばせ!フライングラボ」の最初のステップとしてぴったりです。
高いところから落としてみたり、折り方の角度を変えてみたり、クリップで重しをつけてみたりと様々に試行錯誤して変化を楽しんでみてください。
何分取り組んだかという時間よりも、たとえ15分でもどれだけ自分から興味を持ってやれたかの「熱量」が大切な教材です。
発展編
「とばせ!フライング ラボ」でハマったから、もっとこういった題材に取り組んでみたい!というお子さま向けに、動画やwebサイトをご紹介します。
おすすめwebサイトのご紹介
桑子研. “種子のモデルを作って飛ばしてみよう!(マツ・ニワウルシ・アルソミトラ)“.科学のネタ帳. 2022年. https://phys-edu.net/wp/?p=36149, (2022-12-02参照).

この教材で「メガネひこうたい」の実例として挙げられているニワウルシの種が落ちる様子や、グライダーのように飛んでいくアルソミトラという植物の種等、動画と紙で作れる実際のモデルが紹介されています。
■くるくる回って落ちるカエデの種子
ネイチャーテック研究会. “くるくる回って落ちるカエデの種子“.ネイチャーテック研究会のすごい!自然のショールーム. 2013年. http://nature-sr.com/index.php?Page=11&Item=11, (2022-12-02参照).
カエデの種子の形も、自然の中にある回転落下の実例として興味深い例です。このサイトでは、くるくる回るカエデの種の何がすごいのか、どのように研究され、その研究がどのように役立てられているかが紹介されています。
■Student Project: Make a Paper Mars Helicopter | NASA/JPL Edu
■Student Project: Make a Paper Mars Helicopter | NASA/JPL Edu
NASA/JPL Edu. “Make a Paper Mars Helicopter”. https://www.jpl.nasa.gov/edu/learn/project/make-a-paper-mars-helicopter/, (2022-12-02参照).
NASAの火星探査機のプロペラを題材に、この教材での「プロペラひこうたい」とほぼ同じモデルを使った実験の紹介です。
※英語のサイトに飛びます。
※英語のサイトに飛びます。
おすすめ動画のご紹介
独立行政法人科学技術振興機構."自然観察の達人(2)飛んで回ってひっついて~たねの不思議~". Youtube SCIENCE CHANNEL(JST) 2014年.https://www.youtube.com/watch?v=LZapBvrJQ2Y, (2022-12-02参照)
身の回りにある「種」の不思議について、どのような着眼点で楽しむことができるかがわかりやすくまとまった動画です。
Q&A
Q1.思ったようにうまく飛ばないのですが、どうすればいいですか?
A1.
解答に飛ばし方のコツが掲載されています。こちらをご参照ください。
解答に飛ばし方のコツが掲載されています。こちらをご参照ください。
Q2.誤って紙を破いてしまいました。代わりになるものはありますか?
A2.
同じ形に紙を切れば代用可能です。
同じ形に紙を切れば代用可能です。
以上、新教材「とばせ!フライング ラボ」の紹介でした。来月号では、「滑空」をテーマにまた違った切り口の教材をお届けする予定です。楽しみにお待ちいただけますと嬉しいです。