今月号のサイエンス教材「テクロンとひみつのけんきゅうじょ」のテーマは「重力」。
アプリだからできる自在なシミュレーションで、重力の向きを変えるといった普通の生活ではありえないような実験をしてみましょう。
今回の記事では、「なぜ『重力』というテーマを選んだのか?」「3つのゾーン『けんきゅう』『じっけん』『かいはつ』の違いは?」について解説していきます。
「重力」というテーマを選んだ理由
物理学で言う「4つの力」の一つである重力は、普段それをあまり意識することはなくとも、常に身近に存在しています。例えば地面に立っていることも重力の作用と言えます。
今回は、スイッチひとつで重力の働く向きの上下を入れ替えるという、日常ではありえない動きをシミュレーションします。スイッチを押したときの「どうしてこうなるの!?」といった驚きとともに、「ものは下に落ちる」のではなく「ものは重力に従って動く」ことを理解できます。
子どもにとっては「そうなって当たり前」な出来事である「ものが下に落ちること」が、重力といった様々な相互作用によって成り立っていることに想像力を働かせるきっかけとして、「重力」というテーマを楽しんでいただければと思います。
「けんきゅう」「じっけん」「かいはつ」の違い
チャンネルに入ると、「けんきゅう」「じっけん」「かいはつ」の3つのゾーンがあります。
チャンネルを開いたらまずはこれ!「けんきゅう」
重力の向きを切り替えて、りんごをかごまで運ぶ問題に挑戦できます。
問題を解くうちに、「このスイッチ押したら何か変わる」「りんごが落ちる向きが反転する」ということが段階的にわかるようになっています。
「りんごが木から落ちるのを見たのがきっかけでニュートンが万有引力の法則を発見した」という諸説ある逸話をもとに、りんごをモチーフに選んでいます。
例えばこの動画の問題では、重力を反転するとりんごがまるで坂道を登っていくように見える不思議さを体験できます。「え!?」という驚きを経て、「そういうことか!」という理解に至ることに意義があります。
ステージ11以降の赤いアイコンの問題は発展問題という位置づけなので、全部解けないといけないものというよりは、腕試しとして取り組んでみてください。
ゴールはあるが、プロセスは自由な「じっけん」
時間内にできるだけたくさんのりんごをかごに入れます。
「何をすれば正解か」が予め決まっていた「けんきゅう」から更にステップアップして、「じっけん」ではやり方が一つとは限らず、様々な工夫のしがいがあります。
「コロコロりんご1」は「スタート」を押せば、りんごが一番手前のかごに入って得点が得られる配置になっています。
どうすればいいかわからない…という場合は、まずは動かしてみることで「こうすればいいかも!」と自分なりの工夫ができるポイントを見つけやすくなります。
壁やバネ等の好きなパーツを4つまで配置して、高得点を目指してみましょう。
☆もっと高得点を出したいときのヒント
ポイントは、「りんごを右奥に持っていく」こと。
例えば、重力を上向きにして斜めの壁に当てるようにすると、右に向かってりんごが加速します。重力が上向きのときにりんごが落ちて消えてしまわないよう、右の隙間を塞いでおくのもおすすめです。
「こうしなきゃ」というものはないので、自由な発想で取り組んでみてください。
何でも試せる「かいはつ」
「かいはつ」では、かごや土管や壁といったパーツを好きに配置して、自由に実験できます。絶対にやらないといけない課題というわけではありません。
「こうやったらどうなるんだろう?」をなんでも試せる場所として「かいはつ」は設けられています。自分の中で「こうしたい!」が芽生えたときに、それを全部やれる場として、活用してみてください。
以上、テーマ「重力」の紹介でした。
「テクロンとひみつのけんきゅうじょ」では、今後もまた違ったテーマで様々な現象の面白さにふれる体験をお届けしていきます。楽しみにお待ちいただけますと嬉しいです。