2024.02.22

牛乳からプラスチックができる!?ケミーのじっけんマップ新テーマ紹介

Vol.シラカワゴウ(3月号)では、サイエンス教材「ケミーのじっけんマップ」に新しいテーマ「のり/繊維/プラスチック」が登場します。

今回の記事では、「この教材でどんなことをするか」「このテーマについてもっと知りたいお子さま向けの動画等」について紹介いたします。



アプリでどんなことができるの?

「ケミーのじっけんマップ」では、「そざい」を2つまで組み合わせて、それに「わざ」を使います。

例えば、「牛乳」と「お酢」をあたためると、「カゼインのかたまり」ができます。


この反応をより正確に言うと、牛乳の中でバラバラになっていたタンパク質のカゼインが、酸性のお酢の作用で固まることができるようになった、と言えます。ですが、今回の教材の意義はこういった反応を暗記しようといったものではありません。

今回のテーマには、例えば「牛乳からプラスチックや糊、繊維のようなものができる」ことの意外さを体験することで、化学反応についての興味が引き出されることに意義があります。

マップを見ながら、この材料を使ってみたらどうなるんだろう?と試行錯誤を重ねてみましょう。抜け漏れがないように総当たりの組み合わせを効率的に検証したりと、場合分けのためのセンスも自然と育まれます。

現在身の回りで使われているプラスチックの多くは、石油燃料からできた合成樹脂です。合成樹脂は熱や圧力で自在に加工できて大量生産が可能なので生活に欠かせないものとなっています。ですが、自然界では分解に時間がかかるため、環境への負荷が懸念されています。

タンパク質からできた「カゼインプラスチック」は、微生物によって分解されるため、環境問題への貢献が期待されています。(カゼインプラスチックは現在では服のボタンやピアノの鍵盤といった限られた用途にしか使われていません)

お子さまから、「なんで牛乳からプラスチックを作るの?」と聞かれたら、身の回りには様々な種類のプラスチックがあることや、土に還るプラスチックの研究がされていること等を話してあげてみるのもよいかもしれません。

今回のテーマについて、もっと知りたい方向けの参考リンク

農林水産省がXで公開したカッテージチーズのレシピです。手軽にできるので、お子さまと一緒に挑戦してみるのもおすすめです。

カゼインで繊維をつくる

TRT World."Milky Clothes: Italian designer turns milk waste into fabric". Youtube TRT World 2018年.※参照:2024年2月20日

牛乳に含まれるカゼインを加工して繊維を作る過程が動画でわかりやすく見られます。

プラスチックの違い

一般社団法人プラスチック循環利用協会."プラスチック、分類チャレンジ!". 一般社団法人プラスチック循環利用協会 2021年.※参照:2024年2月20日


身の回りにあるプラスチックに様々な違いがあることが紹介されています。

以上、ケミーのじっけんマップの新テーマについての紹介でした。